小児歯科|岩田歯科医院|一宮市奥町の歯医者・歯科

TEL.0586-63-4182

〒491-0201
愛知県一宮市奥町甚四前31番地

MENU
小児歯科

乳児期のアドバイス

乳歯が生えるまで(出生から生後6ヶ月頃まで)

歯のない時期、無歯期は哺乳が主体の時期です。
哺乳は出生時に乳児がすでに身につけている反射によってなされる行為です。

ときどき、舌苔(ぜつたい)という舌の表面に白い苔状のものがつくことがあります。乳児期の一時的なものなら、無理に取り除かなくても大丈夫です。熱が出た後やお腹をこわした後に褐色の厚い舌苔がついているときは、ガーゼなどで清拭してあげましょう。

乳前歯の生えはじめ(生後7ヶ月~1年頃まで)

乳歯が生えはじめるのは、平均的には生後6~8ヶ月頃で、下顎の前歯から生えてくる子共が多いようです。
この時期には、よだれが多くなります。これは、離乳も始まり子供が食事に意欲的になってくることや、歯の萌出が進むため口の中も変化するためです。また、何でも口に持ってきて確かめようとする時期なので、これらの刺激で唾液の分泌が促進されます。しかし、たまった唾液を上手に飲み込んで処理できないので、よだれとして口の外に出やすいわけです。下の前歯についた乳や離乳食のカスは、このよだれによって洗い流されてしまいます。

この時期は、歯肉に歯ブラシが当たってしまうことが多く、無理に行うと子供が歯磨きを嫌がる原因にもなります。湯ざましを飲ませたり、ガーゼで拭いたりしてあげる程度の手入れで十分でしょう。

生後半年を過ぎると、子供は色々な場面で親やきょうだいの真似をしたがります。
ごっこ遊びを利用して、歯ブラシや歯を磨くことに興味を持つよう誘っていく方法も試してみるとよいでしょう。
上の前歯は、10ヶ月頃から生えてくることが多いものです。ここはよだれの洗浄作用が達しにくい部位のため、一度歯についた汚れは自然に取れにくくなります。
上の前歯が生えてきて歯ブラシの感触にも慣れてきたら、1日1回は、歯磨きをする習慣をつけたいものです。
寝る前だと機嫌が悪くなる場合は、夕食後の機嫌のよさそうなときを見計らって手早く磨いてあげるとよいでしょう。

乳臼歯の生えはじめ(生後1年~1年半頃まで)

1歳になって離乳も完了期に入った頃には、乳歯の前歯も生えそろい奥歯が生えはじめます。奥歯は溝のある臼状(うすじょう)の歯なので臼歯(きゅうし)と呼ばれ、最初に生えてくる奥歯は第一乳臼歯といいます。第一乳臼歯が生えてくると、噛む面の溝の部分に食べカスや歯垢がたまりやすくなりますので、歯ブラシを使った掃除が必要です。

歯磨きに関しては、この時期は親が主体となって歯磨きを習慣づけることが目標です。そのため、歯の汚れを残さず取り除こうとすることよりも、食べ物や食べ方に気をつけて歯に汚れやお口の中の細菌を増やさないことのほうが重要です。

☆ 歯磨きのポイント ☆
歯ブラシはヘッドが小さめ、毛先は短めのもの。
鉛筆持ちで毛先を歯の表面にきちんと当て、軽い力で細かく動かし、手早く磨く。

乳幼児期

乳歯の役割と大切さ

乳歯は、生後6ヶ月頃から生えはじめ、2歳半から3歳くらいまでに上下合わせて20本が生えそろいます。

役割と大切さ
乳歯は上の歯10本と下の歯10本の計20本です。

  • 食べ物を噛む
  • 発音を助ける
  • 顔の形を整え顎の発育を助ける
  • 永久歯が正しい位置に生えてくる目印になる

乳歯はどうせ抜けてしまうから、少しくらい虫歯になっても大丈夫と思ってはいませんか?
もし、乳歯が虫歯のために早く抜けてしまうと、噛むことができず、体の正常な発育が行えません。特に、6歳まではお口の中はとても変化する時期なので、大人と同様に子供も虫歯にならないよう心掛けましょう。

早く抜けると歯ならびに悪影響

  • 食べ物が十分に噛めない
  • 食べカスがついて汚れやすい
  • 歯磨きがしにくい
  • 歯垢や歯石がたまりやすい
  • 息がもれて正しい発音ができない

乳歯は、食べ物を噛み砕き消化吸収をしやすくします。子供がどんどん栄養を摂って成長するために、乳歯はなくてはならないものです。しかも、乳歯がある時期は、子供の顎の中で永久歯がつくられる大切な時期です。
乳歯が虫歯になって歯が抜けたり、顎の発達が悪くて永久歯が生えてくるスペースが足りなくなったりすると、歯ならびが悪くなってしまいます。
そうなると、歯と歯ぐきの健康にも悪影響を及ぼすので、歯磨きとしっかり噛むことを習慣づけさせましょう。

赤ちゃんのときから噛む習慣を

噛むことの基本は正しい食生活から

  • 食事の時間は楽しく、なごやかな雰囲気に
  • 食事前には、間食を与えない
  • 乳児期…母乳で口を鍛える
  • 離乳期…上顎を鍛える
  • 噛むトレーニング

子供の口は小さいので、噛む動作も訓練を重ねながら次第に身につけていくものです。
食事は歯ごたえのあるものを心掛け、子供の食べる速さに合わせて噛むことを根気よく教えてあげましょう。また、小さい頃に甘いものを覚えてしまい甘いもの好きになると、なかなか変えることができません。離乳期からうす味、食べ物の素材の味を教えることが虫歯予防にもつながります。

乳歯は虫歯にかかりやすい

子供の虫歯の原因

  • 寝ている時間が長いため
  • 食べ物が歯につきやすい
  • 自分では十分に磨けない

乳歯は、永久歯に比べてエナメル質が薄く軟らかいため、一度虫歯になってしまうと進行が速く、5~6ヶ月くらいで神経近くまで進んでしまいます。
そこまで虫歯が進んでも子供は気づかないことが多いので、お父さん、お母さんが気をつけて、定期的にお口の観察を行いましょう。

6歳臼歯の特徴

初めて生える大人の歯

最初に生えてくる永久歯は6歳臼歯です。
これは、お口のいちばん奥に生えるため、大人の歯だと気づかないことがあります。
5~6歳くらいに顔を出しますので、6歳臼歯があったら虫歯にならないように気をつけてください。

6歳臼歯の特徴

  • 永久歯の中で最初に生えてくる
  • 歯ならびや噛み合わせの基本となる大切な歯
  • 永久歯の中でいちばん大きく、ものを噛む力が強い
  • すっかり生えるまで1年から1年半かかる
  • とても虫歯になりやすい

6歳臼歯は虫歯になりやすい
虫歯になりやすい理由は以下のとおりです。

  1. 口の奥に生えてくるため気づきにくい
  2. すっかり生えるまでに時間がかかるため歯磨きがしにくい
  3. 噛む面がデコボコしているので食べカスがたまりやすくなる

虫歯予防処置

  1. シーラント

    奥歯(臼歯)の溝にできる虫歯を予防に役立てます。
    溝の部分に合成樹脂を流し込み、汚れが溝にたまらないようにします。

  2. フッ素

    虫歯は細菌の出す酸によって歯が溶ける病気です。
    フッ素には、歯の質を強くして酸に溶かされにくくする作用があります。

* フッ素塗布の後は *

  • フッ素塗布後の30分間は食べたり飲んだりしないようにしましょう。
  • フッ素塗布の作用は40%ほどと考えています。虫歯にならないのではなく、なりにくくするだけです。
  • フッ素塗布後も歯磨きをしなければ十分に作用しません。
    食後は歯磨きをしましょう。また、歯磨きはお父さん、お母さんが手伝ってあげましょう。
  • お菓子は1日に何回も食べず、時間を決めて食べましょう。
    砂糖の多いものなど、歯のためによくない食べ物は控えましょう。
  • フッ素塗布後も4ヶ月に1回は診てもらいましょう。
    フッ素は、歯が生えて間もないときに塗ってもらうことがおすすめです。

虫歯にならないためには

  1. 食べたらすぐに歯を磨き、歯磨きができないときはブクブクうがいをする習慣をつけましょう。
  2. 栄養のバランスが取れた食事をして歯質を強くしましょう。
  3. 規則正しい食生活(だらだらと間食を摂らないこと)を実践してください。
  4. 定期検診を受けて予防や早期発見を心掛けることなどが大切です。
    また、フッ素が作用する期間は4ヶ月です。
    虫歯の有無の確認やフッ素塗布を定期的に行ってください。

☆ 仕上げ ・ 点検磨きのポイント ☆
子供が一人で歯磨きできるようになるまでは、お父さん、お母さんの協力が必要です。
子供を膝まくらで寝かせると、ちょうど歯医者さんが患者さんの口の中を診るように、くまなく見ることができます。

仕上げ・点検磨き

  • 子供をまっすぐに寝かせる。(あぐらを組むと頭が安定します)
  • 歯をよく見て、きちんと歯ブラシを当てる。(歯ぐき、舌などにブラシを当てないように)
  • 毛先が広がった歯ブラシを使わない。(歯垢を十分に落とすことができないだけでなく歯ぐきを傷つける)
  • 上の前歯 上唇裏のスジをひっかけないように人差し指でガードする。
  • 奥歯 人差し指で頬をふくらませる。